【過去問倶楽部】資格対策
~ビジネスキャリア検定~
 (平成26年 前期  人事・人材開発 2級)

【問題 4】
上場食品メーカーの人事係長のAさんが、上司から管理職任用制度の見直し案をまとめるように指示を受けた。見直しに際しての(考慮すべき重要事項)は以下のとおりであるが、(重要事項への対応方針)の記述として不適切なものは、次のうちどれか。


(考慮すべき重要事項)
 ・団塊世代の退職とバブル好況以降の採用抑制による管理職層人材が薄くなってきている現状に対する管理職層の質的・量的対応を図ること。
 ・環境変化が激しい時代なので、管理職任用制度を登用や補充の観点だけでとらえず、管理職能力の維持・向上の観点を加えること。
 ・管理職層は2コースに分かれ、単位組織の管理責任者であるライン職と技能系のエキスパート職があるが、それぞれの役割の違いに配慮すること。
 ・これまで明確な降格制度はなかったが、環境変化に適合できず能力が陳腐化している場合には、資格等級を下げる降格人事もやむを得ない。まずは管理職層から降格制度の明確化と導入を図ること。

(重要事項への対応方針)


 管理職層登用前段階での意識付けと個別管理を徹底する。具体的には入社後3年目、6年目、10年目を節目として、部門長と人事部門で連携・協力し「CDP面接」を行い、育成状況の把握、専門能力レベルの評価、適性を確認し、その結果を踏まえて管理職任用選考が行われる仕組みとする。

 従来から活用されていた機能横断的な課題に対応するプロジェクト活動を活発化させる。具体的には管理職登用前の社員やエキスパート職の社員であっても担当テーマに精通し、メンバー構成などに配慮してプロジェクト・リーダーの役割を果たせそうな場合には積極登用する。加えて、順次プロジェクト・リーダーに人事権や決裁権などの付与・委譲を拡大することでライン職の業務負荷分散を図る。

 管理職任用は候補者がいれば社内登用を基本としたいが、社内登用では補充できないポストは中途採用か定年延長などで対応したい。各部門長と連携・協力して社内登用で補充できないポストの洗い出しと中途採用を含めた補充策を早急に取りまとめる。

 管理職任用後の能力陳腐化を防ぐために、管理職層を対象にそれぞれのコースの役割に配慮した研修や自己啓発支援策を講じる。ライン職に対しては、経営幹部として必須の実践的知識やノウハウ習得とアクションラーニングによる共同研究の研修機会を提供する。専門性が高いエキスパート職に関しては、社外での自己啓発に関する支援プログラムを再検討する。

 管理職層を対象に複数年の人事考課結果の累計実績に基づく降格制度を明確化する。降格基準は公開し、放置すれば降格候補者となることが懸念される社員に対しては、上司同席の人事面接で事前告知と改善指導を行う。改善指導にも関わらず、評価が改善しない場合には、制度に沿って降格を実施する。




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