【問題 7】 日本自転車部品メーカーE社は、世界の自転車市場において、完成車メーカーを上回る企業評価を獲得している。 世界の自転車競技大会で活躍するトップアスリート達にとって、勝敗を左右する基幹部品(ブレーキ、変速機、車軸等)は、E社製品以外の選択肢は極めて少ないという。 当然、買い物用軽快車やマウンテンバイクにも、E社の基幹部品が多く使われている。 E社が部品メーカーでありながら、完成車メーカーを上回る存在感と影響力を世界で持つようになった理由の1つは、E社の提供する部品が、高レベルの性能と品質を兼ね備えていることである。 E社の企業活動が評価を高めている主な内容は、次のとおりである。
①「自転車(健康・エコ)を楽しむ文化の創造」をコンセプトに、自転車のユーザー、販売店、メーカー等の全ての利害関係者に、継続的な価値・利益をもたらす好循環のビジネスモデルを構築し、実施している。 ②E社が目指すのは、例えば、プロが全力を振り絞ってもストレスなく限界まで性能を引き出せる自転車であり、一般のユーザーであれば坂の多い場所でも楽で快適に走れる自転車である。 ③E社は、世界各地で開催される自転車競技大会のスポンサーになると同時に、多くの社員を派遣し、選手や関係者と接点を持ち、また、自社が各地で主催するツーリングイベントにおいてユーザーとの接点を持つことで、市場のニーズを丹念に読み取っている。 ④読み取ったニーズを基に、革新的な完成車のコンセプトを完成車メーカーに提案し、同時に新たな部品を開発提供することにより、多くの新製品、新市場が実現している。 ⑤革新的な製品が市場導入される場合、E社は販売店に技術講習を行うだけでなく、どのようなニーズに対して革新製品が生まれたかを説明し、より良い販売、サービスシステム開発のヒントを販売店に提供している。
上記の内容を踏まえ、E社のコアコンピタンスに関する記述として最も適切なものは、次のうちどれか。
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