【過去問倶楽部】資格対策
～ビジネスキャリア検定～
人事・人材開発　2級　（サンプル 2)

【問題 4】
女性社員の格差是正措置(ポジティブ・アクション)に関する記述として不適切なものは、次のうちどれか。

ポジティブ・アクションとは、固定的な性別による役割分担意識や過去の経緯から、男女労働者の間に事実上生じている差があるとき、それを解消しようと、企業が行う自主的かつ積極的な取組みのことである。その範囲には、｢募集・採用｣、｢配置・昇進｣、｢育成・教育訓練｣、｢就業継続｣等がある。

ポジティブ・アクションは、単に女性だからという理由だけで女性を優遇するためのものではなく、これまでの慣行や固定的な性別の役割分担意識等が原因で、女性が男性よりも能力を発揮しにくい環境に置かれている場合に、こうした状況を是正するための取組みである。

男女雇用機会均等法では、男女双方の性別による差別を禁じており、女性のみの優遇又は格差是正を目的とするポジティブ・アクションは許されない。

ポジティブ・アクションの必要性と効果としては、①社員の労働意欲と生産性の向上、②多様な人材による新しい価値の創造、③高質な労働力の確保、④外部評価(企業イメージ)の向上等が挙げられる。

ポジティブ・アクションを推進するに当たっては、経営者の決断と真剣な取組みが成功の鍵であるとともに、具体的な目標を設定して、アクションを推進する人事部門やプロジェクト・チーム、さらには職場における上司や男性社員の役割も重要である。