【過去問倶楽部】資格対策
~ビジネスキャリア検定~
人事・人材開発 2級 (サンプル 3)

【問題 9】
以下に示す人事部門で管理層開発を担当するA氏とB氏とのマネジメント思想に関する会話において、不適切な発言は、次のうちどれか。

 A氏: 多くのマネジメント思想が生まれた20世紀を、マネジメントの時代と呼ぶことがある。時代の幕開けは、「科学的管理法」の登場であると思う。それは、人間の功利的な側面を強調した考え方であり、現代のIE(インダストリアル・エンジニアリング)の原点は、科学的管理法にあると言える。

 B氏: 科学的管理法の前提になっているのは、経済人モデルだ。しかし、メイヨーはホーソン実験によって、人間の心理的・情緒的な要因のほうが、生産性に影響を与えることを発見し、「人間関係論」を形成した。科学的管理法に欠けていたヒューマン・アプローチをとったことが高く評価される。

 A氏: 人間関係論は新人間関係論として、多彩な理論を展開していく。まず、取り上げたいのが、マクレガーの「Y理論」だ。彼はマズローの欲求階層説を援用して、人間の自発性や目標達成に対する意欲を重視する。Y理論は、目標管理制度の構築と運用に、多大な影響を与えていると言える。

 B氏: そして、ハーズバーグの「動機づけ・衛生理論」も人事管理に多大な影響を与えている。彼は、職務の満足と不満足へ導く要因は、別なるものであることを見い出した。会社の方針・施策、給与、作業環境等が、職務に対する満足感を高める要因であることを明らかにしている。

 A氏: 人間関係論・新人間関係論の根底に、人は集団への所属や良好な人間関係を強く求めるという人間観がある。これは社会人モデルと呼ばれ、科学的管理法の背景にある経済人モデルとは異なる。この2つのモデルの統合を進めていくことが、管理層開発に当たる者の大きなテーマであると思う。




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