【問題 39】 次の<事例>を読み、設問に答えなさい。
<事例> 食品・飲料メーカーA社は、数年前にトマトケチャップ発売100周年を迎え、事業内容も調味食品、保存食品、飲料、その他の食品の製造・販売・種苗、青果物の仕入れ・生産・販売と多角化し、売上約2,000億円以上、従業員2,000名以上の食品企業である。伝統的な商品カテゴリーであるトマトケチャップの売上は、現在では1割強となり、マーケティング予算や広告宣伝予算は厳しい状況である。
1950年代から70年代までは、当該市場は、食の洋風化を背景に順調に売上も拡大したが、80年代以降は、安売りと多くの新製品の投入による乱降下を繰り返して停滞し、消費需要は横ばいが続いた。2000年以降には、市場のコモディティ化が進展し、需要が横ばいの中、競合メーカーB社の価格攻勢にあい、マーケットシェアは微減傾向となった。
そこで、このコモディティ化市場を脱却するため、A社では、今一度原点に戻り、顧客の商品使用の実態や商品価値について調査することにした。
その結果、主要ユーザー層は ①ファミリー使用の子育て主婦層 子供が好きなオムライス、ハンバーグ、スパゲッティ等への1回当たりの使用量も多く、家族全員が食する「メニュー専用調味料」としてケチャップを使用する層
②ケチャップ好きの多頻度使用層 毎日の朝食メニューにおけるソーセージ、ハンバーガー、クラッカー等に対し、習慣的に少量を使用する「つけたり、かけたりの調味料」としてケチャップを使用する層 であることが究明された。
設問 このコモディティ化した市場において、消費需要の拡大とシェア獲得へ向けたA社のマーケティング戦略、プロモーション戦略として最も不適切なものは、次のうちどれか。
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