【過去問倶楽部】
~中小企業診断士~
 (平成20年 企業経営理論)


【問題 8】
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 企業が設立される理由はさまざまであるが、近年の会社法の施行や証券市場の整備によって創業やIPOが容易になったことも重要な要因である。しかし、制度が整備されたとはいえ、創業した企業を発展させ、持続的成長を図ることは容易ではない。零細企業を脱してIPOが可能な企業への成長を目指す場合、創業してから安定成長の軌道に乗るまでに克服しなければならないいくつかの壁がある。
 創業からまもなく直面する壁は、企業として自立するために創業時の制約条件を克服することである。これを克服して従業員が増え、会社としての形態が整ってくると、やがて創業者は創業時の熱気を維持し組織の活力を高めることを課題として自覚するようになる。これが第2の大きな壁である。この克服には時間と情熱を傾けて取り組まなければならない。組織として会社が動くようになると、各部署の戦略行動をまとめ上げて、会社としての総合力が発揮されるように組織に働きかけることが重要になる。このことが自律的に発展を続ける企業への脱皮に向けて取り組む最後の壁になる。

(設問3)
文中の下線部③の課題は、会社の成長にともなってしばしば発生する課題である。経営者は多くの時間をこの課題の克服のために割いているが、その対応として、最も不適切なものはどれか

 会社の目標と計画に沿って個人別の目標を設定する場合、部下の参画を求め、主体的な目標管理を促すとともに、新入社員に対しては上司が積極的に目標設定を指導する。

 会社への忠誠心を高めるために、個人別に業績を評価し、それを給与や処遇に連動させた計数管理を徹底する。

 職務へのコミットメントを高めるために、個人別に権限と責任を明確にした管理システムを導入する。

 創業の思いを共有するため、トップは従業員との対話の機会を増やし、創業時の思いや成功・失敗談を語るとともに、個々の仕事への意欲的なチャレンジを奨励する。




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