【過去問倶楽部】
~中小企業診断士~
 (平成20年 企業経営理論)


【問題 8】
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

 企業が設立される理由はさまざまであるが、近年の会社法の施行や証券市場の整備によって創業やIPOが容易になったことも重要な要因である。しかし、制度が整備されたとはいえ、創業した企業を発展させ、持続的成長を図ることは容易ではない。零細企業を脱してIPOが可能な企業への成長を目指す場合、創業してから安定成長の軌道に乗るまでに克服しなければならないいくつかの壁がある。
 創業からまもなく直面する壁は、企業として自立するために創業時の制約条件を克服することである。これを克服して従業員が増え、会社としての形態が整ってくると、やがて創業者は創業時の熱気を維持し組織の活力を高めることを課題として自覚するようになる。これが第2の大きな壁である。この克服には時間と情熱を傾けて取り組まなければならない。組織として会社が動くようになると、各部署の戦略行動をまとめ上げて、会社としての総合力が発揮されるように組織に働きかけることが重要になる。このことが自律的に発展を続ける企業への脱皮に向けて取り組む最後の壁になる。

(設問4)
文中の下線部④への対応に関する説明として、最も不適切なものはどれか

 カンパニー制のような自律的な事業組織を編成し、事業部長に経営計画や資源配分および利益目標等の企画に関するすべての責任と権限を与え、本社は業績の管理だけに徹するようにする。

 機軸となる新規プロジェクトについては、そのリーダーに大きな権限を与えて、社内資源の動員を図り、資源のシナジーを生かしたプロジェクト遂行を進める。

 経営計画を定め、計画と統制のサイクルを各組織の単位で回すとともに、個人レベルでもPDCAサイクルが回るように目標管理体制を構築する。

 事業分野が多様化して、ヒト、モノ、カネなどの配慮に無駄が生まれるので、全社の戦略目標を明確にしてPPMに基づいた資源配分を試みる。

 製品市場分野ごとに現場での独自な取り組みを促すための予算や人員の配置を行うとともに、その実施プロセスと成果について全社レベルで意見交換や分析を行う。




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